40代で終活を始めるとよい訳

CureReスタッフの市川です。
人生の最期に向けた準備を意味する終活というコトバをきいたことはありますか？

今や人生100年時代。終活はリタイア後の60代、70代になってからするもの、というイメージをもつ方が多いかもしれません。
しかしながら、最近、40代で終活を始める人が増加中なのだそうです。

親の急激な老いを感じたり、自分自身もあちこち不調を感じたり‥‥40代はそういうお年頃。仕事や子育ても落ち着き、一度立ち止まって残りの人生について考え始める時期でもあります。さらに、突然同年代の知人が他界したりなど、人生の最期はいつやってくるかわからない、そんな現実を目の当たりにする人も少なくないのではないでしょうか。

実は終活、若いうちから始めたほうがいいようなのです。

高齢になると、肉体的にも精神的にも「モノ」や「コト」を整理することがむずかしくなってきます。もう体力も気力もなくなってから終活を始めて、「ああすればよかった、こうすればよかった」と後悔ばかりが出てきてしまっても、時すでに遅し。頭も体力もしっかりしている40代のうちに、これまでの人生を見直して、これからの人生をどう過ごしていくかということを考えることができれば、新しいチャレンジをすることもできます。それこそ、40代で終活を始めるといい最大の理由なのです。

40 代でまず始めるべきは、生前整理

自分がいなくなってから持ち物をあれこれ引っ掻き回されて「あれ、こんなものが！」なんて発見されるのも恥ずかしいですし、あまりにもたくさんのモノが残されていると、思い出に浸るどころかそれを処分することが家族にとって苦痛になってしまいかねません。そんなのいやですよね。

そういった事態を避けるために、40代でまず始めるべきは生前整理です。生前整理といわれると、ちょっと抵抗感がありますが、万が一自分がいなくなったとき、残された人々に迷惑をかけないように、少しでも「モノ」や「コト」を整理しておくこと、と考えれば、やってみようという気になります。
お葬式をどうするか決める、遺影を用意するなどは、後回しでもいいのです。

具体的に何から始める？

では、生前整理について具体的な方法を見ていきましょう。

1. モノを整理する。

まずは、モノの整理です。一見、スッキリした部屋に住んでいる人でも、クローゼットや押し入れのモノを出してみたら、忘れていたモノたちがどんどん出てくるものです。一気にモノを減らす必要はありません。モノを少しずつ仕分けすることで、取捨選択する力がついてきて、自分にとっての要るモノと要らないモノの基準が見えてきます。ぱっと捨てられるものもあれば、もう必要はないけれど手放せないもの、ずっと持っておきたいものなどさまざまです。自分センサーを磨いていきましょう。捨てる以外にモノを手放す方法はたくさんあります。「メルカリ」や「ヤフオク」にチャレンジしてみるのもいいでしょう。

2．口座やカードを整理して、お金の流れをシンプルにする。

銀行口座のカード、クレジットカード、会員カード、スタンプカード……。会員カードやスタンプカードは放置してもたいした問題はありませんが、銀行口座やクレジットカードはそうはいきません。まずは銀行口座もクレジットカードもできるだけ数を減らします。
口座やカードの整理を進めつつ、できるだけ簡単にお金の流れを把握できる仕組みを作りましょう。スマホで簡単に使える家計簿アプリを利用すれば、銀行口座や電子マネー、クレジットカードを連携させて、ほぼ自動的に家計簿をつけられる仕組みを作ることもできます。さらに、住宅ローン関連や保険関連の書類一式は、万が一のことがあっても家族がどこに何があるかわかるように整理しておきましょう。銀行や保険会社、カード会社などの連絡先を、一覧にまとめておくのも忘れずに。

3．パソコンやネット関連を整理する。

ショッピングサイトやSNSなど、メールアドレスやパスワードを設定して使っているサイトってけっこうたくさんあります。費用が引き落としになっているものなど、退会処理が必要なモノの情報を整理して、ひとまとめに。

終活をすることで自分に必要なものが見えてくる

具体的に、いろいろと整理していくと身辺がスッキリするだけでなく、本当に必要なものが見えてきます。その結果、衝動買いをしたり、必要以上に物を買い込んだり、ということがなくなり、無駄なものを買わなくなります。物理的なモノだけでなく、精神的にもスッキリし、自分のこれからの人生をどう過ごしていきたいかを考えることができる心の余裕ができてきます。そうなれば、しめたもの。終活は、終わりに向かってする活動ではなく、今を充実させるために終わりから逆算して、「今」を考える活動なのです。